ソニーが描く未来と、それが失敗するわけ

ソニーの株価が下がりっぱなしだ。2,000円を割ったところで大底かと思われたが、まだジリ貧が続いている。
実は僕も一連の株価の暴落時に、ソニーの株価があまりにも割安だと感じて購入した。しかし、その後も下げ止まることはなく結局損を出してしまった。

最大の原因であろう円高はとりあえず脇に置いといて、ソニーがここ数年もっともプッシュしてきたプロダクトである「ブルーレイ」がまったく軌道に乗っていないらしい。
そのための「エース」として導入され、原価割れで売れば売るほど損失になるとまで言われたPS3も、最近伸びているとはいえ、ここまでWiiにシェアを奪われるとは予想外だったはずだ。

一方で、地デジ需要でソニーが主力においた液晶TV、BRAVIA。すでにAQUOSをはじめとした強力なライバルがいたこともあり、思ったようにいかないようだ。

東芝との「次世代DVD戦争」はまだ記憶に新しいが、その際にソニーは「世界規格」を奪ったはず。これは今後の映像分野での独占的立場を手に入れたようなものだ。

しかしこの苦境。原因はなんだったのか。
個人的には、この「次世代DVD」があまりにも消費者無視だった結果ではなかったかと思う。
「新しくていいものが出ますよ。だから今までのは捨てて、早く買い換えないと」メーカーはいつもその手法を用いる。
今までは通用した戦法だが、もう難しくなっているのではないだろうか。

確かに技術の革新はすばらしいことだが、今回のそれは今のDVDを捨ててまで手を伸ばすほどの価値がなかったんじゃないか。

一方であの「戦争」に負けた東芝が、512ギガも容量を持つSSDを開発したそうだ。
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20081219AT1D180AT18122008.html

記録媒体がどんどん発展していくと、あらゆるメディアがPCに集まる可能性がある。もちろん、映像媒体も。

ソニーが目指していたのが「ブルーレイを、BRAVIA(がいいけど、とりあえず液晶TV)と次世代DVD機器(これはソニー製)で茶の間で見る」だとしたら、そうはうまくいかないんじゃないか。

いろんなストレージがネットを介して、東芝なりなんなりが開発した記憶媒体と回路を伝わって、PCなりTVに接続される。
誰もがいつかは来ると思っている、でもTV局をはじめとした旧態然とした利権者たちが拒み続けている、その未来のほうが先に訪れるのではないだろうか。

とはいえ、レンタルビデオ店でDVDを借りて見る、という慣習はそうそうなくならないと思う。
ただ、ブルーレイは普及しないだろうと感じる。消費者は、旧来のDVDでそんなに不便を感じていないから。
いまだにVHSを使っている人が少なくないことからもわかる。

ブルーレイは第二のベータになり、「そういえばブルーレイってあったよね」と言われることになるだろう。

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