カカオトークのユーザーレビューがやばい

「LINE」の対抗馬となるべく、先日ヤフージャパンが「カカオトーク」を買収 した。

カカオトークの開発元は「カカオコーポレーション」で、LINEのNAVERと同じ韓国企業である。
というより、元々LINEはカカオトークを模倣したサービスだ。

同じようにLINEをパクったDeNAの「comm」というサービスが記憶に新しいが、ヤフーにしろDeNAにしろ、この「無料通話・チャット」サービス領域が今後伸びると踏んでいるのだろう。

実際は、LINEに追いつくのは難しいと分かってはいながら、その一人勝ちを指をくわえて見ている訳にはいかない、というのが本音だと思われるが。

そして、このカカオトークのユーザーレビューが相当やばい。
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.kakao.talk&hl=ja

少なくとも記事投稿時点で、レビューのほとんどが自分のIDを晒した出会い系サイト状態となっており、アプリに対するまともなレビューはほとんど見当たらない。
中にはLINEのIDも一緒に載せているレビューまである。

この手のレビューはLINEcommにも稀に散見されるものの、カカオトークだけ突出して異常だ。

これは、カカオトークはそもそも「無料通話・チャット」サービスではなく、出会い系ツールとして認識されていた、ということだろうか。

LINEはリアルの友だち用、カカオトークは出会い用とヘビーユーザの中では棲み分けができていたのかもしれない。

だとしたら、ヤフージャパンはそれを知っていたのだろうか。
噂の「爆速」で買い急いでしまったのだろうか。

このままだと打倒LINEどころか、自らのブランドイメージに傷をつけただけ、という事になりそうな予感がする。

保護主義に走り過ぎると、日本文化が衰退する

韓流ブームとそれに対する抗議活動に関して何か書くのが流行っているようなので、私もちょっと乗ってみることにする。

抗議活動の要旨をまとめると「公共性を持った放送局の、ある特定分野(今回は韓流)の偏向報道がすぎる」だと思われる。
放送局は電波法に守られた公共性の高い組織だ。「民放」などと言っているが、成り立ちから見ても経営体質から見ても、民間でもなんでもない。だからこそ、特定の思想や偏った一方通行の放送を行うことは許されないし、「嫌なら観なければいい」という論理も通用しない。

そしてそのすべてを加味した上でも、今回のデモはかなり末期かなと思う。
根底にあるのが「韓国が嫌い」ではなく、「このままではマズイ」とか「日本文化が負けてしまう」ではないかという気がするからだ。

あまり詳しくないし、芸能の専門家でもないが、私は特にKARAや少女時代が歌やダンスがうまいとは思わない。
しかし国内である一定程度以上の売上(=結果)を残しているのは事実で、韓国の俳優が次々に来日して話題づくりしていることもしかり。これがテレビやマスコミや広告代理店が意図的に作り上げたいブームだとしても、流行ってしまったらそれは関係ない。

例えばこれがリ押しだったとしても、日本人としてはやはり文化で対抗するのが本筋じゃないのかなと思う。「韓国がKARAなら、日本には○○がいる」と。実際10年前なら「何か韓国で流行ってるけど、これだったら日本の○○の方が上だろ」と、軽くいなしていたのではないだろうか。
そういう発想には至らず、放送するな、ゴリ押しするな、日本文化を守ろうと保護主義に走ってしまうのは、かなりマズイ状況なのではないかなと思う。

また、彼らのうちの多くは驚くべき速さで日本語をマスターし、英語が堪能な人も多い(日本語がカタコトなのはアグネス・チャン戦法(=わざと)かもしれないが)。
日本の芸能人もそうすれば、それこそSMAPの草なぎさんみたいに韓国語をマスターして殴りこみをかければいいんじゃないか。そういうと、多くの人が「そこまではしたくない・する必要がない」というだろう。その時点で、韓国を下に見ているという驕りではないだろうか。

韓国は日本より下。文化も下だから入って来るな。

これは残念なことだと思うのだが、日本にも多くの才能にあふれた人々がいるにもかかわらず、人気と地位を勝ち取るのはAKBやジャニーズといった、正直実力があるとはとても言えない若年層アイドルだ。
我々は「日本にはAKBがいるじゃないか」と胸を張って言えるだろうか。今回のデモは、日本人自身が日本文化に自信が持てなくなったことの裏返しでは、という気がしている。

私は、日本人が国内の殻に閉じこもっているようでは、文化も経済も衰退していくと思っている。だから、基本的には移民政策にも賛成の立場だ。
実際にSamsungやHyundaiといった企業はもう世界のトップだ。逆に日本企業はジリジリと後退し始めている。

発展するには競争するしかない。
視野を国内にしか向けていないようでは、あっという間に取り残される時代ではないだろうか。

カフェスタ終了に思う SNSの収益の難しさ

カフェスタが終わる。このニュースは私にとって、結構な衝撃であった。
ピンチだからアバター買って」と訴えたのは記憶に新しいが、そのときから今まで「カフェスタもか…」とある種の絶望感に包まれた。

カフェスタの開始は2002年7月。mixiとGREEが2004年なのだから、その早さが分かる。
アメリカのFriendster、Myspaceではなく韓国に影響を受けた、事実上日本初の本格的SNSサイトだったのだ(「SNS」という言葉すらまだ存在しなかったが)。

もちろん今のmixi程度の規模ではないものの、彼らは一時期は日本のコミュニティサイトのさきがけとしてその地位を独占し、収益も上げていた。「カフェスタの一人勝ち」と言われていた時代もあったのだ。
しかし、彼らのライバルはすぐに現れた。それが「ハンゲーム」だった。同じく韓国の流れを受けた同サイトは、持ち前の「ゲーム開発力」であっという間にカフェスタを追い抜いた。それまでカフェスタも自前の「カフェスタゲーム」というものを持っていたものの、ハンゲームに比べればあまりにも貧弱であった。

個人的に、カフェスタの敗因は「アバターそのもの」にもあったと思う。

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上がカフェスタで下がハンゲームのそれだが、カフェスタのアバターは語弊を恐れずに言うならば、どうも「韓国くさい」。日本人が好むような絵柄ではないと思うのだ(実際、韓国のアバターは今でもこんな感じだ)。
両者がメインターゲットとしている低年齢層の日本人にとって、どちらが「かわいい」と感じるかと言われれば一目瞭然だろう。
しかし悲しいかな、アバターのデフォルトはそう簡単に変えることができない。カフェスタは、このアバターのまま戦わざるを得なくなった。

ショックなのは、カフェスタの収益体系(内訳は別として)が「広告依存ではない」ということもある。現在主流であり、GREEがmixiを追い越す原動ともなった「小額課金」を古くから導入しているのだ。
しかし、それでもカフェスタは終了せざるを得なかった。事業を拡大しすぎたのか、本当の理由は知る由がないが、アバター課金自体に成功しているところがある以上、元祖がこういった結果になってしまったのは非常に残念だ。

そして、やはりコミュニティサービスで儲けるのは非常に難しいと感じざるを得ない。
「人を集めて広告収入」ができているのは本当にごく一握りだけで、あとの世界中のほとんどのサイトが収益化できていない。毎日同じ人が頻繁に訪れるというコミュニティサイトの性質上、広告のCTRが非常に低いというのもあるだろう。

では何で儲けていくのか。小額課金か。GREEはそれで成功した。しかし、それを最初からやったサイトですら失敗に終わるのだ。

個人的には、それでも小額課金しか生き延びる方法はないと思う。有料会員制が厳しい現状、やはり「払う人にはとことん払ってもらう」という方式しかないのではないか。
そしてそれに伴い、マッチング、検索連動型、行動連動型、友だちフィルター型… さまざまな広告が導入されていくだろう。

コミュニティサイトの生き残りは、今後ますます激しくなっていくのだろうと思う。

民族問題に接する際、自分が考えること

昨日のエントリに多くのコメントをいただき、その多くが大変有用なものだったので、コメントへの返信ではなく再度エントリにしてその代替とさせていただきます。

皆さん、多くのご意見をいただきありがとうございました。
色々な立場の方から多面的なご意見をいただき、自分ひとりでは持ちきれない物の見方を学べました。ありがとうございます。

私が前エントリで主題としたかったのは、どんなに相手に罵倒されたとしても、それにいつも罵倒で返していたら結局自分も同じレベルということになるし、いつまでたっても終わらないのでは、ということでした。
例えば相手が何か自分たちにとって不利益なことを発言や行為をしたとして「○○はバカだから」となると、向こうも負けじと「何だこの野郎」となるともう何か意味がないんじゃないかなと。

と言いつつmocchiさんがおっしゃるように、私自身が他者を非難するような論調で書いており、それは本当に周りが見えていないというか、大変反省しております。

韓国や中国の、マスコミ以外の一般の人でも「反日」が多いというのは間違いないですが、例えばその原因が学校教育で「反日」を叩き込んでることだったり、扇動的なマスコミだったとしたら、やはりそんな「日本の情報を故意に歪曲した」教育なり報道を施している側に問題があるはずで、(大げさに言えば)戦時中の日本で「天皇バンザイ」と教えられてきた人たちを責められないのと同じように、その教育する側なり、報道する側に問題を見つけるべきかな、と思います。
日本が中国に対して多額のODA援助しているのを、中国の一般人がほとんど知らないっていうのも、政府が意図的に教えないからですよね。

もし自分が正しいのに向こうが矢のように罵倒してくるのなら、じゃあ何なんだ、何が原因でこんなこと言われなきゃならないんだ、と考えたり相手に伝える方が結果的にお互いにとって良いんじゃないかと思うんですよね。

それに、rennon_09さんがご指摘くださったように、そこには政治勢力が大きく絡んで、自分たちの利益のために大衆を少なからず扇動している部分があるはずなんで、そこにまんまと乗せられるのもかっこ悪いかなと。

その上で「××人はこれだから…」とか「民族問題は根が深くて解決しないよね」で終わってしまうのは、思考の停止かなと思うんですよね。

暴力団に朝鮮系が多いことも、パチンコ屋が利得をむさぼっていることも、私もものすごく嫌だけれど、「これだから朝鮮系は嫌いだ。日本から出て行け!」と言っても出て行かないし、じゃあ何でそうなってしまったのか、今が嫌ならどうすればいいのか、まだ私には解が見つからないけど、それを考えて行動していくことしか解決にならないんじゃないのかな、と思っています。それが「パチンコには絶対行かない」とかそういうことだったとしても。

日韓や日中、それに世界中には数え切れないほどの民族紛争があって、それがすべて解決するものでもないとは思います。何百年、何千年とできなかったわけですし。根本的に、絶対に合わない人って(結構たくさん)いますからね。
個人的な意見ですが、やはりどうしても価値観が異なって付き合えない人というのはいると思います。例えが極端ですが、訳の分からない猟奇的殺人を犯すような人と普通に仲良くはなれないでしょう。しかしひとつの国なり民族を括って「全部そういう人間だ」ってことはないと思うんですよね。
そういう人が憎しみをもってぶつかってきたら、マザーテレサのように全部包み込むのはそりゃ無理だけど、とりあえずスルーするとか。

ネットでいろんなことが便利になって、それを人を罵倒したり憎しみを増幅させるために使うっていうのも寂しいんじゃないかと。

それと、ここからは個人的な願望ですが、お互いを「個人」として理解するには、インターネットというのはとても有用だし、国籍とか関係なくこれだけ簡単に話ができるようになったのだから、もしかしたら、少しずつでも前に進めるのかもしれないという希望は持ちたいですね。

結局言ってることは「憎しみは負の連鎖にしかならない」っていう、ただの理想論なんですが。

皆さんのご意見は非常に参考になりました。最後にもう一度御礼を申し上げます。

WBC 韓国人を非難し、自己を正当化するのはそろそろやめるべき

まさかの三日連続WBCネタ。

日本全国を感動と興奮に包んだWBC。
今日街を歩いていると、本当にそこいら中に余韻が残っているような気がするから不思議だ。
みんな何だか嬉しそうに見える。

しかし、ネットの世界に入ると途端にこの清々しい余韻が壊れる。

【WBC】「“ダーティーサムライ”」と韓国紙 「イチローは高慢」
痛いニュース(ノ∀`):【WBC】韓国「日本は運がいいだけ。たった4ヵ国に勝っただけで世界一」

これに対するネット民の反応は相変わらずだ。
「さすが韓国w 民度が低いwww」
「負け犬の遠吠えウザイ」
「自分たちのことを棚に上げて、他人だけ批判かよ」

そう声高に叫ぶ人は、これが韓国の一部のマスコミの論調だとは考えず、本当に韓国国民、および朝鮮系の人々の総意だと思っているのだろうか。もしそうだとしたら、本当に心配になる。

自国のマスコミに対しては「マスゴミ」などと称してその真偽を疑うのに、何故他国のマスコミの言うことはすべて鵜呑みにするのだろうか。刺激的なタイトルと内容で部数やアクセスを稼ごうとするのは、万国共通だとすぐ気づきそうなものなのに。

知り合いの韓国人とWBCの話をしたが、誰一人言い訳などしない。悔しがってはいるものの、日本を称え、おめでとうと素直に賞賛する。確かに、そもそも日本の文化に憧れて来日している人たちだからかもしれないが。

しかしもし日本が負けて、日本のマスコミが「しかし、トーナメントに問題があったのは事実」などと書いた場合、ネット民たちは「恥ずかしいから負け惜しみすんな!」と激烈に非難するだろうか。「まぁそうかもね」くらいに流すんじゃないだろうか。

韓国でも同じなのではないか。少なくとも、そんな疑問を持つことすらないのだろうか。

はっきり言って、彼らは「また言い訳してるよ」と言いたいがために、否定的な報道をする韓国メディアのソースを必死でかき集め、「出たwww これだから韓国はwww」と、はじめる。
これは心理的には、他人を卑下することで優越感を得、自己を肯定する行為だ。

勝ったのは日本選手であって(確かに応援はしていただろうが)自分たちではないにも関わらず、まるで自分たちの方が韓国の人々よりも人間的に優れているかのように錯覚し、自己を正当化しようとするのだ。
いわば、WBCでの勝利はひとつの口実に過ぎず、自分たちより劣った人間を探すことで安心しようする自己防衛に過ぎない。
付け加えれば、それは自己に自信のない人間が陥りやすい。

しかしそれは、野球という決まったルール上で白黒つけ、あれだけかっこよかった日本・韓国の両選手と比べて何とちっぽけだろうか。

そもそも、韓国の人が日本を蔑むような発言をしたとして、それに対し「これだから韓国人は」と人種を一括りにして返せば、良識ある韓国人から「また日本人は…」と思われるだろう。それは無限ループだろうと。
日本を悪く言う一部の韓国人を否定するのならば、「すべての日本人が韓国人を悪く言う」と勘違いしている人たちへの責任を取って欲しいものだ。

ある一定数以上の大勢の韓国人に、その総意の元に直接被害を被った経験がある人が言うのなら分かる。
しかし、そんな人が一体どのくらいいるだろう。

そして、この傾向はネット住民に特に強い。
街中のマクドナルドで「WBCすごかったねぇー」と話す人はいても、「韓国また言い訳してるよww」と罵っている人は見かけない。

ネット民は「情報強者」であることを自認するあまりに、対象の欠点や自分たちに有利な情報で理論武装し、優位に立とうとする傾向がある。
それ自体は悪いことではないが、今自分が行っている行為が恥ずべきことではないかどうか、たまには自問自答すべきだ。
確かに言論の自由はあるけど、あまりに品性のないことを繰り返していると、それこそ日本人の民度を疑われてしまう。

まぁこれは、日本と韓国(朝鮮)という、根がとてつもなく深い問題が関係しているで難しいのだけど。