カフェスタ終了に思う SNSの収益の難しさ

カフェスタが終わる。このニュースは私にとって、結構な衝撃であった。
ピンチだからアバター買って」と訴えたのは記憶に新しいが、そのときから今まで「カフェスタもか…」とある種の絶望感に包まれた。

カフェスタの開始は2002年7月。mixiとGREEが2004年なのだから、その早さが分かる。
アメリカのFriendster、Myspaceではなく韓国に影響を受けた、事実上日本初の本格的SNSサイトだったのだ(「SNS」という言葉すらまだ存在しなかったが)。

もちろん今のmixi程度の規模ではないものの、彼らは一時期は日本のコミュニティサイトのさきがけとしてその地位を独占し、収益も上げていた。「カフェスタの一人勝ち」と言われていた時代もあったのだ。
しかし、彼らのライバルはすぐに現れた。それが「ハンゲーム」だった。同じく韓国の流れを受けた同サイトは、持ち前の「ゲーム開発力」であっという間にカフェスタを追い抜いた。それまでカフェスタも自前の「カフェスタゲーム」というものを持っていたものの、ハンゲームに比べればあまりにも貧弱であった。

個人的に、カフェスタの敗因は「アバターそのもの」にもあったと思う。

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上がカフェスタで下がハンゲームのそれだが、カフェスタのアバターは語弊を恐れずに言うならば、どうも「韓国くさい」。日本人が好むような絵柄ではないと思うのだ(実際、韓国のアバターは今でもこんな感じだ)。
両者がメインターゲットとしている低年齢層の日本人にとって、どちらが「かわいい」と感じるかと言われれば一目瞭然だろう。
しかし悲しいかな、アバターのデフォルトはそう簡単に変えることができない。カフェスタは、このアバターのまま戦わざるを得なくなった。

ショックなのは、カフェスタの収益体系(内訳は別として)が「広告依存ではない」ということもある。現在主流であり、GREEがmixiを追い越す原動ともなった「小額課金」を古くから導入しているのだ。
しかし、それでもカフェスタは終了せざるを得なかった。事業を拡大しすぎたのか、本当の理由は知る由がないが、アバター課金自体に成功しているところがある以上、元祖がこういった結果になってしまったのは非常に残念だ。

そして、やはりコミュニティサービスで儲けるのは非常に難しいと感じざるを得ない。
「人を集めて広告収入」ができているのは本当にごく一握りだけで、あとの世界中のほとんどのサイトが収益化できていない。毎日同じ人が頻繁に訪れるというコミュニティサイトの性質上、広告のCTRが非常に低いというのもあるだろう。

では何で儲けていくのか。小額課金か。GREEはそれで成功した。しかし、それを最初からやったサイトですら失敗に終わるのだ。

個人的には、それでも小額課金しか生き延びる方法はないと思う。有料会員制が厳しい現状、やはり「払う人にはとことん払ってもらう」という方式しかないのではないか。
そしてそれに伴い、マッチング、検索連動型、行動連動型、友だちフィルター型… さまざまな広告が導入されていくだろう。

コミュニティサイトの生き残りは、今後ますます激しくなっていくのだろうと思う。

「カフェスタ終了に思う SNSの収益の難しさ」への1件のフィードバック

  1. 初めまして
    現在関西でSNSサイトをビジネスとして立ち上げに参加して現在SNSを広めている者です。
    現在約850人まだまだ小さいですが1クリック1円から5円の大手広告を貼らせて頂いています。

    またご興味あればと思っております。

    go.711.nina@gmail.com

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