「死ぬ覚悟があるのなら……」という人へ


就活に失敗して死にたくなるくらい悩んだら、エジプトのダハブに行ってみるのもいいと思う。

「死にたい」という人に「死ぬ覚悟があるならなんだってできる」と返す人がいるが、これは根本的に間違っている。

死を選ぼうとする人の多くは、意を決してそれを選択するわけではない。
安いドラマみたいに、目をつぶってビルから飛び降りるわけではない。

あれこれ頑張って、生きてみようと試みて、苦しんで、泣いて、それでもなおどうすることもできないから死んでしまいたいと思うのだ。


「死にたくない」と思うことは生き物として最大の本能で、これがなかったら何も成り立たない。
その本能をも凌駕する死への渇望に、どんなお説教も一般論も効果を持つわけがない。


だからこそ「死にたい」という人にあれをしろ、これをしろというのは、本当にやめたほうが良い。
少なくとも、冒頭の「死ぬくらいなら……」は絶対に禁句だ。死ぬより生きた方がより良いことくらい、当人が一番良くわかってるんだから。


では何ができるのか。
人によって違うだろうが、そばにいてあげることしかないんじゃないだろうか。


できれば話を聞いてあげて、できれば、あなたがいなくなったら私はとても寂しいよ、と伝えてあげる事だと思う。
その人にとって一番大事な人がいなくなる悲しみを想像させ、それと同じ苦しみを、胸を引き裂かれるような苦しみを私は味わうのだと伝える事ができたら、もう少し生きてみようと思ってくれるんじゃないだろうか。

LINEで送る
Pocket